お金の管理が苦手な方へ。ドンブリ勘定からの脱却方法について解説します

目次

質問

私は中小企業の経営者です。私1人で他に従業員はいません。
お金の管理が苦手で、いわゆるドンブリ勘定の状態です。ドンブリ勘定を脱却する方法があれば教えてほしいです。

回答

会社を長く続けていくためにお金はとても重要な要素です。
経営者がお金に苦手でも、優秀なナンバー2や経理がいれば安心ですが、良い人材はめぐり合わせです。
また仮に優秀な人材がいたとしても、経営者のお金に対する理解不足によって、人材離れや経営の傾きが起こる可能性があります。
そのため、経営者自身のお金への理解はあった方が良いです。

そこでこの記事では、お金の管理が苦手な経営者様に向けて、ドンブリ勘定を脱却するための方法を分かりやすく解説します。

会社にお金が残らない原因

「なぜ会社にお金が残らないのか?」
これはすべての経営者が一度は直面する難題です。
特に新しい事業を始める際、初期投資や固定費用などで出費が重なり、その結果として手元の現金が減少することがよくあります。

そのお金が減る原因の一つには、「経営者が自分の支払いと会社の支払いを混同してしまうこと」があります。
いわゆる「ドンブリ勘定」と呼ばれるものです。
故意にプライベートの支払いを混ぜるのは脱税行為のため論外ですが、お金の管理が苦手な経営者の中には無意識(悪意が無く)で会社の支払いとプライベートの支払いが混ざってしまう方がいらっしゃいます。

しかし個人的な支払いと会社の支払いを混同すると、どれが本当の経営費用で、どれが生活費用なのかがわからなくなり、会社の健全な経営状況を見失ってしまいます。

もしあなたの会社がドンブリ勘定になっている場合には、そのドンブリ勘定を脱却することが資金繰りを改善するための第一歩です。
次の章でドンブリ勘定を脱却するための方法を解説していきます。

ドンブリ勘定から脱却する方法

ドンブリ勘定から適正な管理に戻すために、次の3つの方法があります。

  • 会社の資金とプライベートの資金を明確に分ける
  • 経費の明細を保存する
  • クラウド会計ソフトを利用する

会社の資金とプライベートの資金を明確に分ける

まず、お金の管理を明確にするために、法人用と個人用の資金をきちんと分けることから始めます。
具体的には、会社の支払いの際は法人用の銀行口座やクレジットカードを使うことによって、会社の売上や経費を管理します。
事業の支払いとプライベートの支払いが混ざってしまっている方は、銀行口座やクレジットカードを事業とプライベートで分けていないケースが多いです。

そのため、まずは事業とプライベートのお金の出所を分けましょう。
出所を分けることで、会社のお金と個人のお金を混同せず、正確な資金管理ができるようになります。
さらに、会社のお金の流れを追いやすくなるため、会計ソフト等で損益を集計しない状態でも、支払状況から儲かっているか、儲かっていないのかが判断できるメリットもあります。

経費の明細を保存する

次に、経費の明細の保存方法を見直しましょう。
ドンブリ勘定に陥っている方は、領収書や請求書などの経費に関する書類を捨ててしまっているケースも多いです。
経費の明細をしっかりと整理することは、正確な財務管理のために重要です。
特に領収書や請求書は、経費の証拠となる重要な書類ですので保存しておかなければいけません。

領収書や請求書を紙で保存する場合は、ファイルや専用のフォルダに整理しましょう。
財布やバッグの中で保管しているだけでは、プライベートの支払いと混ざって何が事業のものか分からなくなったり、間違って捨ててしまうことが考えられます。

また保存にあたって、難しい管理をしないようにすることがポイントです。
例えば、支払先ごとや支払い内容ごとにファイル等に分類して保管する場合、作業が面倒で後回しにしてしまいがちです。
後回しになったものがどんどん溜まってしまい、より面倒に感じて手を付けないという悪循環に陥ってしまいます。
そのため、まずは事業用の支払いのレシートを現金払い、クレジットカード払いに分けてフォルダに入れることから始めましょう。

また、デジタル形式で保存する場合は、スキャナーやスマートフォンのカメラを使って、領収書や請求書を画像化して保存しましょう。
クラウドのサービスや会計ソフトを活用すると、データのバックアップや検索も簡単に行えます。

クラウド会計ソフトを利用する

クラウド会計を活用しましょう。
マネーフォワードやfreeeクラウドなどのクラウド会計ソフトは、お金の管理を効率的かつ正確に行うのに便利なツールです。

クラウド会計を使えば、収入と支出の自動集計が可能です。
つまり、売上や経費の情報を自動的に集計してくれるため、手作業での入力ミスや漏れを防ぐことができ、さらに請求書や領収書のデータを記録できます。

またクラウド会計ソフト上で、金融機関の連携をすることで、通帳記帳をしなくても口座残高を確認したり、クレジットカードの利用状況を確認することもできます。
このように、タイムリーに自社の状態を確認することがでるので、クラウド会計を使ったことがない方はぜひおすすめです。

以上がドンブリ勘定を脱却するために有効な方法です。

別の記事でも資金繰りを改善する方法を紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてください。

いきなり全部実践するのは大変だと思いますので、ひとつずつ地道に変えていきましょう。


    (※)マークは必須項目です・

    ■ ご相談内容(※)
    該当する項目にチェックをいれてください。

     

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    目次