手続き・税金に関する会社の年間スケジュールを把握しよう【会社経営に役立つこと】

会社の経営や事業を行っていると、確定申告、税金の支払い、役所への手続きなどやらなければいけない手続きや支払いがたくさんあります。

これらはその1年だけでなく、毎年行う必要があるものが多いです。
そのため、手続きや税金の年間スケジュールを把握しておくことが、安定した経営を目指すためにとても大切です。

もし年間のスケジュール感を把握していないと、
「税金を払わないといけないのに資金が足りない!」
「確定申告直前の準備がバタバタで仕事に手が回らない・・・」
「書類のモレで手続きが何度もやり直しで面倒」
ということになってしまいかねません。

これらの問題は、年間を通したスケジュールを知っておくだけで解決できます。

そこで、この記事では事業を行ううえで必要となる役所手続きや税金支払いの年間スケジュールについて分かりやすく解説しています。
経営者や経理の方にとって役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

会社設立直後の手続きについては次の記事で解説していますので、あわせて読んでみてくださいね。

目次

会社が行うべき役所の手続きの代表例

法人税、消費税の確定申告

会社には事業年度があり、事業年度とは一定期間(通常1年間)ごとに区切られています。
事業年度ごとに決算を行い、事業年度終了の日から2ヶ月以内に確定申告と税金の支払いをしなければいけません。

法人税の申告では、法人税、法人地方税、法人事業税、法人県民税(都民税)、法人市民税の確定申告を行います。
もし会社の経営がうまくいかずに所得(≒利益)が出なかったとしても申告が必要です。

また消費税については、消費税および地方消費税の確定申告を行います。
法人税と同様に、事業年度終了の日から2ヶ月以内に確定申告と税金の支払いをします。

なお、消費税の納税義務がある場合に申告が必要であるため、免税事業者(消費税の納税をする義務がない事業者のこと)は申告しなくても問題ありません。

労働保険料の年度更新(申告)

従業員を雇用している会社では、労働保険に加入していることが多いです。
労働保険に加入している場合には、年度更新(労働保険料の申告)の手続きを毎年行う必要があります。
年度更新とは、前年に支払った概算保険料を精算するための前年の確定保険料と今年の概算保険料の申告・納付を行うことで、毎年7月10日が期限です。

社会保険の算定基礎届

社会保険(健康保険、厚生年金)の加入要件を満たす方が会社に在籍している場合には、会社は社会保険に加入していると思います。

社会保険に加入している会社は、算定基礎届を毎年提出する必要があります。
算定基礎届とは、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料を計算するうえで基礎となる標準報酬月額を届出するものです。
毎年7月10日が期限です。

年間スケジュールを把握するメリット

年間スケジュールを知っておくと次のようなメリットがあります。

  • 経営に集中できる
  • 資金繰りに役立つ
  • 計画的に手続きを進めることができる

メリット①:経営に集中することができる

1年間のスケジュールや手続き・支払いの流れが分かると、自分自身を経営に集中しやすい環境に置くことができます。

もし本を読むとき、目次が無いとどうでしょうか?
自分が知りたい内容が載っているか、どこから読み進めたら良いか分からないです。

またイベントに参加する場合、タイムスケジュールが無いとどうでしょうか?
いつ何が行なわれるのが分からないし、終わりも見えないし、不安がありますよね。

本の目次やイベントのタイムスケジュールがあると全体像が把握できるため、効率よく取り組むことができます。

会社の年間スケジュールは、本の目次やコンサートのタイムスケジュールと同じです。
これから先を見通すことで、いつ何をしなければいけないかが把握できます。
経営するうえで年間を見通すことができるため、行動計画を立てやすく、経営に集中できるようになります。

資金繰りの管理に役立つ

年間スケジュールがあると、納税期限や支払い額が事前に分かるため、支払い時期に資金不足になることを防止できます。

資金繰りの面で、税金の支払いには気をつけなければいけません。
消費税や源泉所得税などの税金は毎月支払うものではないため、納税をすると急に資金が減ってしまいます。

同じ時期に取引先への大きな支払いがあるとしたら、資金繰りが大変ですよね。
納税予定が分かっていると、事前に金融機関から融資を受けるなど資金繰りのための対策を打つことができます。

計画的に手続きを進めることができる

事前に必要な手続きやその期限を把握できると、早い段階からその手続きに関する準備を進めることができます。

もしスケジュールが分かっていないと、期限ギリギリで詰め込んで本業の方がおろそかになってしまうかもしれません。
さらに場合によっては、期限に間に合わないなんてこともあるかもしれません。

このように会社の年間スケジュールを把握するだけで、経営するうえでのメリットがたくさんあります。

1年間のスケジュール

会社の1年間の手続きと税金支払い等に関する具体的なスケジュールについて、弊社でお客様にお配りしている年間スケジュール表をご紹介します。
こちらは3月決算の法人の場合で、次のような年間スケジュールになっています。
なお、税金等の支払いについては赤字で記載しています。

納税カレンダーを活用する

前章では、1年間の役所手続きや納税等の支払いのスケジュールにご紹介しました。

スケジュール表を見てどう思いましたか?
「こんなの覚えられない・・・」と感じた方が多いのではないでしょうか。

経営者は、社長、営業、総務、経理、各部署のリーダーと多忙です。
そのためスケジュールを覚えられなくても無理はありません。

そこで弊社では、先述した年間スケジュール表と次のような納税カレンダーも定期的にお渡ししています。

顧問契約のお客様には、月次お打合せの都度、直近半年のスケジュールや納税の予定についてご案内しています。
そのため、税金の支払い期限が近くなって資金が足りないことが分かったり、手続きが漏れてしまったりといったトラブルを防止することが可能です。

経営者のみなさまには経営に集中していただきたいと考えています。
経営に集中することが、会社をより良くするため、安定した経営を目指すために必要です。

もしこんな事務作業で頭の中が埋まってしまっている場合には、納税カレンダーなどで年間の流れを見える化することをおすすめします。

まとめ

この記事では、会社を経営するうえで知っておくべき手続きや税金支払いなどの年間スケジュールについて解説しました。

スケジュールを把握することで、次のようなメリットがありました。

  • 経営に集中できる
  • 資金繰りに役立つ
  • 計画的に手続きを進めることができる

経営をするうえで、会社の年間スケジュールを可視化することは非常に重要です。
またスケジュールを見える化することで、日々の頭の中で余計なことを気にせず、経営に集中することができます。

弊社では、社長のみなさまが経営に集中できるためのサポートをしています。
また顧問契約(継続支援サポート)では、会社の財務状態・損益状況のご説明から経営・資金繰りに関する提案などを「分かりやすく」「丁寧に」お話させていただきます。

会計や経営について”知りたい!”と考えている経営者を大歓迎しています。
地域を問わず、オンライン面談で対応させていただいていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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