会社の手元にお金を残すための方法5選とは?【会社経営に役立つこと】

会社が事業活動する上でお金はなくてはならないものです。

中小企業の場合は、大企業と比べて少ない資金で会社を動かすことができます。
さらに節制次第では、より少ない資金で回すことも可能です。

しかし昨今のコロナウイルスによる影響のように、会社の外側が原因(外的要因)による経営リスクが発生してしまう場合があります。
会社が十分に資金を保有していれば、ちょっとした経営リスクで会社が傾くことはありませんが、手元のお金が少ないと経営悪化は免れません。

中小企業はお金の管理、言い換えると「資金繰り」が大切です。
資金繰りによって、効率よく会社にお金を残していくことが重要です。

今回は会社にお金を残すための方法について解説します。
この記事を読めば、「会社に残るお金が少ない」、「手元資金を増やしたい」というお悩みを解決することができるため、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

資金繰りの重要性

資金繰りとは?

まず資金繰りについて解説します。
資金繰りとは、会社のお金の収入とお金の支払いを把握して手元の資金管理を行うことです。

資金管理の対象となるお金とは、現金、普通預金、当座預金、定期預金などの支払いのために使用できるお金そのものを差しています。

支払い時に資金ショートしないように十分に資金管理することを資金繰りといいます。

こう言われると、損益計算書でも会社の収入と経費を把握することができるため、「損益計算書と何が違うの?」と疑問を持ったかもしれません。

決定的な違いは、資金繰りとは「お金」そのものに着目していることです。
損益計算書では会計上の原則として、収益と費用の認識において発生主義(実現主義)を採用しています。
発生主義とは、簡単にいうと収入・費用の対価となる仕事が行われた月に売上・経費を計上し、実際の入金・支払いの際は損益を認識しません。

そのため、損益計算書では収入・経費の発生と実際の入出金のタイミングが違っているため、資金管理ができないのです。

一般的に資金繰りを行うために、「資金繰り表」といった専用の管理表を作成することが多いです。

[st-div class=”” margin=”0 0 -5px -5px” padding=”0 0 0 0″ add_style=””][st-minihukidashi webicon=”st-svg-check” fontsize=”” fontweight=”bold” bgcolor=”#FFECB3″ color=”” margin=”0 0 0 0″ radius=”30″ position=”” add_boxstyle=””]こちらもCHECK[/st-minihukidashi][/st-div][st-card myclass=”st-card-minihukidashi” id=”823″ label=”” pc_height=”” name=”” bgcolor=”#cccccc” color=”” webicon=”” readmore=”on” thumbnail=”on” type=””]

中小企業に資金繰りは必要?

中小企業の経営でもっとも大切なものはお金です。
会社にとってお金との関係は、私たち人間でいう血液との関係に例えることができます。
血液が不足すれば人間が生きていくことができないように、手元のお金が無くなると会社は存続することが難しいです。

いくら損益計算書で十分な売上があっても多額の利益が出ていたとしても、手元のお金が無いと資金ショートによって倒産してしまいます。

会社を経営する上で資金の流れを止めないよう、日頃の資金管理が中小企業の安定した経営に必要なのです。

[st-div class=”” margin=”0 0 -5px -5px” padding=”0 0 0 0″ add_style=””][st-minihukidashi webicon=”st-svg-check” fontsize=”” fontweight=”bold” bgcolor=”#FFECB3″ color=”” margin=”0 0 0 0″ radius=”30″ position=”” add_boxstyle=””]こちらもCHECK[/st-minihukidashi][/st-div][st-card myclass=”st-card-minihukidashi” id=”1523″ label=”” pc_height=”” name=”” bgcolor=”#cccccc” color=”” webicon=”” readmore=”on” thumbnail=”on” type=””]

手元にお金を残す方法5選

会社は常に投資(お金を使う)を行うことで事業を行っています。
お金は経営の源。会社にお金があるにこしたことはありません。

先述したように資金が少なすぎると倒産するリスクがありますが、倒産しないまでもビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。

本章では、お金を残すための方法を下記の5つに厳選して解説します。

手元にお金を残す方法5選

  • 売掛金(売上の入金)の回収時期を早くする
  • 買掛金(仕入・外注・経費の支払い)の支払い時期を遅くする
  • 在庫(棚卸資産)を減らす
  • 売上増加でなく利益を残すことに注力する
  • 無駄な節税をせずに税金を払う

売掛金(売上の入金)の回収時期を早くする

1点目は、売掛金の回収サイトを早くすることです。

飲食店や小売店などのような現金商売でなければ、売上金は翌月または翌々月に1ヶ月分がまとめて入金されることが多いです。
このように、後でまとめて入金されるお金を売掛金と言います。

会計上は仕事を行なった月で売上が発生しますが、実際はまだお金が手に入りません。
会計上の売上(利益)と実際のお金がズレる主な要因として、売上の入金が遅いことがあげられます。

極端な話、大きな案件で高額な売上があった場合、会計上は利益が増加します。
しかし入金が1年以上先であったとしたら直近のお金は増えないため、資金ショートが発生し黒字倒産のリスクが高まります。

このように売上の発生と入金の差を埋めることが、資金ショートのリスクを低減し会社にお金を残すために大切です。
もし高額な案件でも回収サイトは長い場合には、仕事を受けない方がよいという判断もありえます。

資金繰りに不安がある場合は、定期的に取引先ごとに売掛金回収までのサイトを見直してみましょう。
そして、サイトが長い取引先に対しては交渉を行うなどの対応策を検討してみることをおすすめします。

[st-div class=”” margin=”0 0 -5px -5px” padding=”0 0 0 0″ add_style=””][st-minihukidashi webicon=”st-svg-check” fontsize=”” fontweight=”bold” bgcolor=”#FFECB3″ color=”” margin=”0 0 0 0″ radius=”30″ position=”” add_boxstyle=””]こちらもCHECK[/st-minihukidashi][/st-div][st-card myclass=”st-card-minihukidashi” id=”1541″ label=”” pc_height=”” name=”” bgcolor=”#cccccc” color=”” webicon=”” readmore=”on” thumbnail=”on” type=””]

買掛金(仕入・外注・経費の支払い)の支払い時期を遅くする

次の方法は、買掛金の支払いサイトを長くすることです。
売掛金と同じように、買掛金は月ごとの支払いを翌月以降にまとめて支払うことをいいます。

会計上は、発生主義のより仕事を行なった月に経費が発生します。
しかし請求金額を買掛金とすることで支払いを遅らすことができるため、経費の発生時点でお金はまだ減っていません。
そのため買掛金の支払いサイトが長いと、その分お金が手元にある期間が延びるというわけです。

さらに売掛金と組み合わせて考えると、売掛金の回収は早く、買掛金の回収は遅くが最も手もとにお金を残すために理想です。

しかし、現実的に相手があってのものなので支払いを遅くするのは難しいでしょう。
そのため、最低限、売掛金の入金と買掛金の支払いサイトが同じ期間くらいになるようにしましょう。

在庫(棚卸資産)を減らす

資金繰りの面から見ると、在庫を減らすことが手元にお金を残すために非常に重要です。

在庫とは、販売するために仕入れた商品や作った製品のうち、まだ売れていないものを言います。
お金に言い換えると、お金を払って買った(作った)もので、まだ(売れて)お金に変わっていないものが在庫です。
そのため、在庫が増えれば増えるほど、お金がどんどん減っている状態であるということです。

さらに在庫は経費にはならず、会計上は棚卸資産として資産計上されて、商品・製品が売れてはじめて経費化されます。
在庫として残っている状態では、税金計算には影響がないため、ただお金が減っているという状態なのです。

そのため、不良在庫が積み上がらないように適切な在庫管理を行い、早めに売って現金化することが資金繰りの改善のために重要です。

売上増加でなく利益を残すことに注力する

手元のお金を残すために、売上目標だけ追いかけるのではなく、利益を増やすことを心がけましょう。

経営者の中には、売上を増やすことだけに注力される方が少なからずいらっしゃいます。
もちろんその考え方が絶対に間違いというわけではないですが、売上だけを見ていると最終的にお金を減らしてしまうかもしれません。

数ある仕事、数ある案件の中には、高額な単価だけど、その分準備(仕入)にコストがかかるものが多く存在します。

単価以上に準備にお金がかかってしまっては、手元にお金を残すことができません。
「当たり前だろ!」と思う方もいるかもしれませんが、実際に以下のようなことはよくあります。

  • 季節性・ブーム性がある商品を仕入れたが値崩れしてしまった
  • 高単価の工事を受けたが、外注業者の選定や工期の延長で赤字になってしまった
  • 高額なシステムを受注したが、仕様変更やバグの処理で予算を使い切った

売上だけでなく利益を残すことができるか、さらにその先のお金が残るのかまで見積もりを立てるようにしましょう。
これを繰り返すことで、手元のお金が増える会社の体質に近づいていきます。

無駄な節税をせずに税金を払う

手元のお金を残すための方法として、「無駄な節税をしないで税金を支払う」ことがとても大切です。

勘違いしないでいただきたいのは、節税を否定しているわけではありません。
会社の経営を続けていくうえで節税は必要なものです。

しかし“無駄な”節税は会社の手元のお金を残すためにはマイナスです。
ほとんどの節税は出費を伴うため、“無駄な”節税を行うことによって手元のお金が減ってしまうのです。

例えば、税引前当期純利益が100万円出ている(手元のお金も100万円増えている)会社があったとします。
もし税金を払わないように、100万円の節税を行なうと税金は0円になります(地方税の均等割がありますが、今回は割愛します)
しかし、節税に使った100万円のお金が会社から減ってしまいます。

節税を100万円行う → 100万円のお金が減少する

一方で節税をせずにそのまま税金を支払うこととした場合は、税率が35%とすると、法人税等の税金35万円がかかります。
お金の面で見ると、税金35万円分が減っただけで、手元のお金は65万円が残ります。

税金35万円を払う → 65万円の利益(お金)が残る

節税には、次のように様々なものがあります。

  • 生命保険の加入
  • 家賃などの年払い
  • 30万円未満の資産(少額減価償却資産)の購入
  • 接待交際費への利用

これらの節税対策は税金を減らすために有効ですが、お金が減ってしまうことを忘れてはいけません。
そのため、手元にどれだけお金を残したいかを考えて、節税策を検討することをおすすめします。

まとめ

この記事では、会社の手元のお金を残すための方法5選について解説しました。

あらためてお金を残すための方法は次のようなものがあります。

手元にお金を残す方法5選

  • 売掛金(売上の入金)の回収時期を早くする
  • 買掛金(仕入・外注・経費の支払い)の支払い時期を遅くする
  • 在庫(棚卸資産)を減らす
  • 売上増加でなく利益を残すことに注力する
  • 無駄な節税をせずに税金を払う

中小企業にとってお金は無くてはならないものです。
手元のお金が無くなってしまうと、会社は事業活動を行なうことができなくなるため、倒産してしまうかもしれません。

経営の源であるお金を減らさないように資金管理することが、長く経営を続けていくうえでとても大切です。

資金繰り表の作成や月次でキャッシュフローを管理するなど、資金管理を行なうための方法はたくさんあります。
弊社の顧問契約(継続支援サポート)では、会社の財務状態・損益状況のご説明から経営・資金繰りに関する提案などを「分かりやすく」「丁寧に」お話させていただきます。

会計や経営について”知りたい!”と考えている経営者を大歓迎しています。
地域を問わず、オンライン面談で対応させていただいていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

顧問サポートの内容を見る


【お問合せフォーム】

    (※)マークは必須項目です。

    ①お問い合わせ内容(※)
    該当する項目にチェックをいれてください。
    (複数選択可)


     

     

     

     

     

     

     

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    目次